数寄屋大工

お昼はソイジョイだけにして,朝から仕事をがんがん片づけて,行ってきましたの,竹中工務店まで.近代数寄屋についてのシンポジウムを聴くために.
わたしはどこへ出かけても,そこにどんな人が集まっている人が気になってしまう方だけれど,そのシンポジウムに集まっている人の顔つきや服装を見ると,かなり上質な(?)人々のような印象でした.上質という言い方もヘンなのですが,おカネがたくさんあっても下品な人や,知識はいっぱいあるのかもしれないけれどいちいち他人に文句をつけなければ気が済まないような人ではない,という意味で.こういう人が実質的に社会を支えているのね,という意味で.
シンポジウムは数寄屋建築設計の第一人者である老建築家と,有名工務店の棟梁と,銘木店の御主人によるものでした.
大きな大きな工芸品のような数寄屋建築.
もう手に入らない材料.
コンクリートの箱の中に近代数寄屋をはめ込むことはできても,都内においては,お庭のある1軒の家屋として屋外に建てるような社会ではなくなってきたこと.
大量生産のラインには載らない材料と,お金持ちで見識のある施主がいないと成り立たない仕事.
入場無料のシンポジウムだったけれど,とても感銘の2時間でしたわ.