歌舞伎座チケットの値段

去年,今年と歌舞伎界では,病気になったり亡くなられたりする役者さんが続いています.今日も,「中村福助さんが体調不良で休演」なんてニュース.本当にお休みがちょっとしかない肉体労働.

一方で,新装歌舞伎座になってから歌舞伎のチケット高すぎ,松竹もうけすぎ,などという意見もよく目にします.

でも,ほんとうにチケットは高すぎなのでしょうか?

そりゃ,1等A席はそれなりのお値段だけれど,3階席なんて,時間当たりお値段は映画とそれほど違わない気がします.お芝居はライブでその時限り,一期一会であるけれど,映画は必ずしもその時でなくても楽しめるもの.

一般的な商業演劇の場合,夜の部休演翌日昼の部休演,といったかたちで関係者にお休みを与えています.歌舞伎の場合,それがなくて,1ヶ月近くずーっと公演が続きます.
2時間とか3時間で1万円前後の一般的な演劇のチケットが高すぎ!といわれるのをわたしは見たり聞いたりしたことがありません.
複数の演目があって,一般的な演劇に比べて圧倒的に出演者の人数が多くて,音楽が生演奏なのだから,一般的な演劇に比べてチケットのお値段が高いのは当たり前といえば当たり前だと思うのです.

今の25日連続興業で1等A席1万8千円が松竹にとって必要な値段であるならば,わたしは25日のうち昼夜それぞれ4回ずつ休演を入れて,1等A席2万2千円になっても許してあげます.菊たんの健康のために.
あるいは,国立劇場方式で花横&センターブロック10列目までが2万5千円になっても許してあげます.菊たんの長生きのために.

なんて書いたけれど,わたしの12月はお出かけするところが多すぎ&トリノ王立歌劇場(4万3千円!!!)があるので,3階B席なのでした.松竹さんごめんなさい.2月はちゃんとお高い席にするから許してね.