若者と死

前から欲しくてたまらなかったプロジェクターを買ってしまいましたの.
リビングのバーティカル・ブラインドをスクリーンに見立てて,おうち映画館です.

わたしが好きなのは,若き日のポランスキーの「水の中のナイフ」「反撥」です.週末にゆっくりお酒を飲むときのバック・グランド映像としても素敵ですの.

映画以外のものも観たくなって,思い立って,トゥーランドットのDVDを買いに出かけたのですが,お店にはなく,かわりにふらふらと買ってきてしまったのが,熊川哲也の「若者と死」でした.
たった20分で8,000円!だったのですが,どうしても欲しくなって買ってしまいましたの.
バレエの世界はわたしにはまったくわからないのですが,振り付けは超絶技巧の世界のようなかんじです.美しくて,エロチックで,観ていて涙がでてきます.でも,それ以上にわたしの胸を苦しくさせたのは,5年後の熊川哲也がこれを演じても,バレエとしてはいいけれど,体の線が違うのでやっぱりちょっと違うものになってしまうのね,ということ.美しくこれを踊れる期間は短いのね,ということ.

真田広之さまが日舞ではなくてバレエを習っていて,若き日に何かの映画でこれを踊るシーンがあったら,ものすごく素敵だったかも,と勝手に想像してしまいました.

素敵な人でないと駄目で,技術の修得がないと駄目で,でもある年齢を超えると駄目,なんてはかなすぎますわ.

なかのひと