Gifted

学会に行ってきましたの。
飛行機に乗って北の地に飛び、おいしいものをたくさんいただいてきました。お勉強もいっぱいしてきました。
全国から教授と呼ばれる人や、今後教授になりそうな人がたくさん来ていました。会頭の力なのか、ものすごくたくさん。私は演題を聞きながら、ちょっと飽きると演者のせんせいの似顔絵を描いたりしました。
今回私が出かけた学会の会頭はちょっと近藤芳正似の教授でした(似顔絵を描くとキューピーっぽくなりますの、失礼)。ご自分の教室のせんせいを優秀ですよ、と紹介し、懇親会のお料理はおいしいですから楽しんでね、と挨拶していました。その教室のホームページを見ると、自信がみなぎった明るい雰囲気が伝わってきます。私がすばらしいと思うのは、教室のホームページでご自身がお書きになった教科書(日本語&英語)をWeb上で公開し、無料ダウンロードできるようにしていることです。
http://www.derm-hokudai.jp/shimizu-dermatology/preface/index.html
会頭挨拶で、その教科書をモンゴルに200冊寄付した話、アジアの貧しい国でもインターネットから教科書を読めるようにした話、をされていましたが、その話し方はぜんぜん自慢話にきこえません。教室のホームページでは、医局員の業績が掲載されたり、教授の名前からPubMedにジャンプできるようになっていたりするのですが、露骨な売込みではなく、いやみがありません。

いろいろな演題を聞いていると、あんまり頭はよくなさそうだけれどものすごく努力してるのね(ごめんなさい)、とか、教授を目指してあまりにもがつがつしているのね、を感じてしまうせんせいに出会うこともあります。前者はすばらしいな、と思うけれど、後者はちょっとね、というかんじ。
わたしは教授をめざすなんて考えたこともなく、目の前の仕事を自分の納得の範囲でしている程度です。でも、Giftedな教授のお話を聞くと、なんて自分はちっぽけなんだろう、こんなわたしでも世の中のためにできることはないかしら、なんて考えてしまいます。上をめざそうというひとにとっては、今回の学会はちょっと残酷だったのかも、と思ってしまいました。
教授になるのがゴールなのではなく、教授になるのはスタートなのだ、という当たり前のことを考えさせられた2日間でした。まあ、○○○教授は相変わらずスケベオヤジっぽかったし、マミたん教授はかっこよかったし、わたしにとっては、いい学会でしたわ。

なかのひと