スパイダー

去年の暮れに実家に行ったときの話です。
わたしの母が、外国のお土産のトランプを見せ、「ねえ、どうして外国のトランプは1箱に2組入っているのか不思議だったんだけど、のりちゃんのお陰で、この間謎が解けたわ！」と言いました。いきなりそんなことを言われてもわからないんだけど。

以前にわたしが実家に行ったときに、近くに住むまだ小さなお孫さまが遊びに来ていて、わたしはお孫さまを相手にオセロをしたり、五目ならべをしたりしていたのですが、これはなかなか大変。ほどよく手加減をして、ちょっと強いくらいの相手でいつづける必要があるのです。わたしは、ひょっと思いついて、父のパソコンを開いて、スパイダー・ソリティアの画面を出しました。わたしのかわりにWindowsくんに対戦してもらおう、と。相手は幼児ですから、もちろん初級です。わたしはパソコン初体験のお孫さまにクリックの仕方、ゲームのルールを教えました。そして、ちょっとしたコツも。「4の下にもってきてからこっちの5の下に持ってくると、ほら、こんなにつながるよ」

と、その日はそこまでだったのですが、実はお孫さまはスパイダー大好き幼児になってしまったのです。でも、お孫さまにパソコンをいじらせるのはとっても危険。仕方がないので、本物のトランプでやってみることにしたのだそうです。パソコンの画面を見ながら、札を配ってみるのだけれど、どうもうまくいきません。札の数を数えたり、画面とにらめっこをしているうちに、！となったのだそう。2組のトランプを使って札を配るとできる！と。もちろんお孫さまルールなので、札の種類に関係なく、数字を揃えればいいことにしたらしいのですけれど。

やってみたら、本当にできますの。パソコンの画面に向かうより、優雅なかんじ。母いわく「外国の映画なんかで、よくトランプのひとり遊びをしてるでしょ。きっと、これはそれからきたゲームかも」
Googleで調べてみたら、そのとおり！
なんだかとっても感動してしまいました。
こんなことを書くと、「こんなことも知らないなんて教養のないやつ」と言われてしまいそうですが、わたし以外にも知らない人はたくさんいると思うので、いつものトランプをカンバセーション・ピースにしたいときのネタにどうぞ。