まだまだコード・ブルー

きょうはICUでのお仕事をしながら,きのうのコード・ブルーを思い出していましたの.
わたしの仕事は地味な人間ラッピングだったのですが,好青年な救急部レジデントくんがお手伝いしてくれました.

彼は大学を卒業して4年目.さわやかだし,勉強家だし,潜在能力もたかそうないいヤツです.ルックスもとりあえずTVの画面に出しても大丈夫そうです.
彼がコード・ブルーの登場人物だったら,屋外で限られた道具で,いきなり上腕のアンプタをしているはずです.山下くんのように.
でも,ちょっと前に,彼が,整形外科のせんせい(←なかなかイケメン!)に教わりながら,斜角筋間アプローチ(←腕神経叢の麻酔の技法ですの)を外してしまっていたことを思い出しました.そのときは,時間がかかりながらも,整形外科のせんせいが彼に教えて,でもやっぱり,効いてなくて,というシーンでしたわ.自分でしてしまえば早いけれど,「ほら,やってごらん,僕がみているから」で始めさせて,でも結局そんなに上手にはできなかったシーン.

自分でやれば早くて正確だけど,自分の責任において後輩の子にさせる,というシーンを脚本家は知っているのでしょうか.
佐藤浩市玉木宏くんに,はじめての斜角筋間アプローチをさせているシーンを思い浮かべてしまうわたし.ドラマ上,可愛げのない山下くんに,そんな場面を与えてくれる人がいるとは思えないんだけれど.「勝手にやって,気胸でも作っていろ!」という人はいそうだけれど.

「君を信頼しているから,やってごらん.もしもうまくいかなかったら,僕がリペアするから.」
山下くんと柳葉せんせいは,いつの日かそんな関係になれるのでしょうか.