おいしいパン

パン好きなわたし.
基本はハード系好きなのですが,青山アンデルセンみたいなデニッシュも好きです.
おいしいパンがあれば幸せです.
カンパーニュを買ってきて,厚切りにして冷凍しておき,朝,オーブントースターでちょっと焼いていただくのが一番多いパターン.ストレートでいただいたり,バターをのせたり,ジャムをのせたり,いろいろ.
お出かけしたときは,有名店のパンを買いこんできます.
同じようなバゲットやカンパーニュでも,ちょっとずつ違っていて,いろいろおいしい.

でも,それ以外の定番があります.
それは,わたしの家の近くにある普通のパンやさんの食パンです.切らないで,1本で買ってきますの.買ってきたらブレッドナイフでいただく分だけ切ります.こうしていただくのは,買ってきた日と翌日.翌日には残り全部を切り分けて,冷凍室行きになります.
1本のパンの真ん中を切っていただくのはめちゃくちゃおいしいのですが,冷凍室から出してオーブントースターで焼いたときはふつうのパンになってしまっています.

もうずーっと昔の大学生のころか卒業してしばらくのころか,わたしがインフルエンザか何かになってお休みをしたときに,同級生の女の子が,「食べるものなくて困るでしょ」と,そのころ住んでいたアパートにドンクのパン・ド・ミを1本まるまる!持ってきてくれたことがありましたの.そのころはブレッドナイフをもっていなかったけれど,自分で切って食べて,なんておいしいのかしら,と感動しました.それまで,食パンは切ってあるのしか買わなかったから.
たぶん,その時にわたしはパンに目覚めたのかもしれません.原則的に,パンはおうちで切る,と.

わたしが好きなルイ・マルの映画で「ルシアンの青春」という作品があります.貧しい少年ルシアンが田舎のうちでお母さんが切るパンを食べます.抱えるほど大きなパン・ド・カンパーニュを器用に包丁でそぐように切るお母さん.安物のワインと野菜のスープ,そしてパンの食事.貧しいけれど,本物の食べ物.あんな大きなパン・ド・カンパーニュを一度でいいから,食べてみたいですわ.