15歳で人生決める?続き

はてなで「教育は機会において平等じゃない」についてのエントリが話題になっています.
これって,まさに看護師のヒエラルヒーの根源.
看護師は「手に職」の代表的な職業のひとつではあるけれど,「15歳で決めてしまっていいの?15歳で決めてしまった職業の一番下になるのよ」と.
たぶん親がそんなこと深く考えているとは思えません.学校の先生はどう思っているのかしら.それほど成績が良いわけでもない生徒がおカネをかけずに「手に職」をつけることができるのだから,まあよし,とせざるを得ないのかしら.
一方で,有名女子高から「どこの大学へ行く?」「看護大がいいかも」「じゃあ,○○大学はヘンサチは高いけれど看護としての歴史はそれほどでもないから,地味でも○○大学の方がいいよ」なんて助言も受けることができて,看護のエリートへの道を進むひとびと.

そして,もっと絶望的なのは,卒業後の継続学習の差.
看護のエリートのひとびとはcontinuous educationを必要とする職業の親の元に育っていたりするので,卒業後の継続学習は当たり前と思っているのに対し,準看コースのひとびとは「学校を卒業して資格をとったので目的達成」とまではいかなくても卒後学習に熱心とはいえなかったりします.
誰のせいでもなくて,なんとなくそう思うことが違うだけ.環境のせい.
だから本当は,より恵まれない層により良い卒後教育を与えられれば良いのかもしれないけれど,恵まれる層には十分な卒後教育,恵まれない層にはプアな卒後教育が用意されているのが現実.

でも,15歳で看護の道を選んだから,ちゃんと食べていけるのも事実.本人に資質とやる気があれば,進学コースを卒業してから助産師の専攻科へ行くことだってできるのは,機会に恵まれなかっただけの人にとっては,とてもすばらしいことだと思うので,何と言ったらいいのか,わたしにはよくわかりません.