切り昆布の煮物

本当の切り昆布の煮物を作るときは、大きめの煮干でおだしをとって、乾物の切り昆布と干ししいたけをもどし、打ち豆を入れて、という具合にきちんと作ると、それはそれはおいしく作れます。でも、手間ひまのわりに出来上がりはとても地味でな上、メインのおかずにはなりません。
なので、忙しいときには、こんなインスタントな作り方で作ります。
★用意するもの
パック入りの切り昆布(湯通し塩蔵こんぶ→サラダ用として売っているもの)
いりこ
油揚げ
おしょうゆ
みりん
日本酒
★作り方
切り昆布はテキトウに包丁を入れ、長すぎるものがないようにしたあと、お鍋に入れてざっと洗います。
ひたひたよりすこし大目に水を入れ、いりこを多めに入れます。
お鍋を火にかけ、煮はじめます。
おしょうゆ、みりん、日本酒もテキトウに加えます。
油揚げは半分の幅にしたあと、昆布と同じくらいの幅に切り、お鍋に入れます。
油揚げに火が入り、アルコール分が飛んだような気がしたらできあがり。
★良いところ
あっという間にできます。
昆布といりこを煮るのですから、ほかにおだしをとる必要はありません。
★悪いところ
油揚げは油抜きをしないでいきなり投入するため、油抜きの必要のない、手揚げのおいしい油揚げを使う必要があります。なので、おいしい油揚げを手に入れられないときは作ることができません。
★わたしのこだわり
ずっと前に何かの本で、おしょうゆはビンの口を開けたときからどんどん味の低下が進行するので、小さめのビンを買ってきて早めに使い切るのがいい、と書いてあるのを読みました。そして早速試してみたら、ほんとうにそのとおりでした。ビンが小さいと冷蔵庫の中も占領しません。
口を開けたてのおしょうゆのおいしさを一番感じるのは、恥ずかしいけれどたまごかけご飯のときです。たまごとおしょうゆをよく混ぜずにごはんにかけると、おしょうゆのいい香りがほわっとしてきて、その合間に黄身がとろりとして、それはもう最高ですわ。これはかけ用、これは煮物用、と分けずに、どんどん使い切るのをはじめると、後戻りができなくなります。

なかのひと